高利貸もしている按摩、秀の市の家に権太郎という泥棒がはいった。 権太郎が金をと迫っても秀の市はシラを切る。
そのうち焼酎を飲みはじめ、「泥棒というのは命と引き換えにできるほどに割のいい仕事か?」と秀の市。 答えに窮する権太郎は身の上を語る。子どもの病気で金を借りたことから悪運続き、泥棒稼業に身を落としたと話すが、秀の市は意見する。
やがて朝になってしまい。位牌を見られた秀の市は泣き、反対にお金を置いて帰る権太郎。権太郎が去り、秀の市はほくそ笑む。位牌は全くの飾り物だった。秀の市が金をかくしていたのは、
権太郎が座っていた畳の下。金を取りだし金の音に聞きながら金勘定をはじめるのであった。
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