題 目
一條大蔵譚 (義経記をもとにした鬼一法眼三略巻より)
作 者
文耕堂、長谷川千四
筋 書

源氏に味方した罪で切腹して果てた熊野の別当弁真の妻(頼朝・義経の母、常盤御前)は、身重だったのに、清盛の命令で殺されてしまうが、 その傷口から大きな赤ん坊鬼若丸が生まれた。十三年後、弁真の娘お京は許婚の鬼次郎と夫婦となり鬼若丸に出生の不思議を語る。 それを聞いた鬼若丸は、名前を弁慶と改める。鬼次郎と鬼三太の兄弟は常盤御前の夫、源義朝に仕えていた。 鬼次郎の長兄鬼一は平家に仕えており、清盛から「持っている兵法の虎の巻を差し出せ」と催促されていたのだが 鬼一は渋っていた。
「菊畑」
牛若丸は家臣の鬼三太と虎の巻を手に入れようとするが、鬼一は実は鞍馬山で牛若丸に兵法を授けたのは自分だと明かし、牛若丸に虎の巻を与え、 源氏と平家の両方に仕えた身を恥じ切腹する。
「檜垣茶屋」
常盤御前は、敵の清盛に身を任せた後、一條大蔵卿の妻になった。 お京と鬼次郎は、常盤御前の真意を計りかね白川御所の外にある檜垣茶屋を訪れた。一條大蔵卿はどう見ても阿呆で、お京は女狂言師となり召し抱えられ大蔵卿の館へと向かう。
「奥殿」
お京は常盤御前の様子をうかがうが、御前は源氏のことなど忘れたよう。 頭にきた鬼次郎は御殿に上がり常盤御前を打ちすえた。 常盤御前は真意を明かし、 的の下には清盛。 しかし野心家で、清盛とも内通していた矢剣勘解由(やつるぎかげゆ)に見られていた。 勘解由を鬼次郎が斬りあううち御簾越しに「不忠の家来め!」と長刀が勘解由を斬った。 阿呆ぶり全開とは違う勇壮な姿の大蔵卿。 源氏の血を引く大蔵卿は、平家の世を生き抜くために、20年あまりも阿呆を装ってきたと真相を語り、常盤御前を貞女の鑑と褒め称える。 源氏の重宝友切丸を鬼次郎に託し、 長刀で勘解由の首を打ち落とし、素襖の袖で包むと「清盛の首、こうして見せよ、頼朝、義経たちは親たちの失敗をせぬように」と 鬼次郎にたくす。そして大蔵卿は元のつくり阿呆に戻って高笑いをする。

見 処
阿呆三昧の大蔵卿は志村けんの馬鹿殿さまそのまんま、これが衣装を二重にしていたものを引き抜き華やかで颯爽と正体を現すぶっかえりのところが感動的にカッコいい〜他に、お京の狂言舞を喜びつつも鬼次郎と鋭く目があうところは見逃せません。また最後も阿呆に戻るものの、どこか寂しげ・・・・

 

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