うかれ坊主
桜田治助
吉原の往来にある桶の陰から現れたのは、願人坊主の源八。素肌の上に十徳を一枚羽織るだけでチョボクレや阿呆陀羅経の芸、恋の手練を門付で見せる。 まぜこぜ節で一人芝居で見せたり、桶の底を抜いて悪玉の面をつけて踊った揚句走り去る。