題 目
毛抜 (鳴神不動北山桜)
作 者

不明

筋 書

小野小町の三代目小野春道の館。 家老秦民部の弟秀太郎と執権での八剣玄蕃と息子数馬が真剣勝負おしている。元々対立している元凶民部と玄蕃がでていて更にもめているところに朝廷よりの勅使桜町中将清房がきて「小野小町伝来の雨乞いの短冊を献上せよ」だった。日本全国が恐ろしい干ばつに見舞われ壊滅的な被害がでていた。鳴神上人が北山の滝に世界中の竜神竜女を閉じ込めてしまったからである。ところが、小野春道の息子春風がこの短冊を持ち出し恋人の小磯に渡していたのだった。おまけに小磯は殺され短冊は行方不明になっていた。春道は春風と民部に今日中に捜し出せと命じる。
そこへ、小野家の姫錦の前と婚約している文屋豊秀の家臣粂寺弾正が 主の使いでやってきた。姫の髪の毛が逆立つという、世にも奇妙な病気を理由に、あまりに婚儀が遅れているので、様子を見て、催促にやってきたのだった。玄蕃はいやがる姫を無理やり弾正の前へと連れ出し、離縁するが身のためというが、弾正は春道へのとりなしを頼む。 接待役の秀太郎は煙草盆、腰元の巻絹はお茶を持ってくるが弾正は両方大好きな色好み。ちょっかいを出すなどしながら頭を悩ませてそこにあった毛抜きで髭を抜き、煙草をすう。すると煙草の銀の煙管は立ち上がらないのに、鉄の毛抜が立って踊り出す。また脇差しも踊るので、弾正は座敷の天井に磁石が隠されていて姫の髪飾りに鉄が使われていることを知る。秘密がわかったところに。小磯の兄小原万兵衛という百姓がやってくる。妹を生きて帰せといってきたのだが小原は主人の領地で弾正は万兵衛が死んでいることを知っていた。偽者と見破り、返して欲しいならば閻魔大王に手紙を書いたからおまえが使者に言ってくれと惨殺する。すると海中から小町の短冊がふところから出てきた。玄蕃が小野家の横領を企みこの男を使って小磯を殺し重宝の短冊を盗んだ犯人だったのだ。重宝が無事に戻り御家安泰と喜ぶ春道に、弾正は「姫の病気も直してみせましょう」と姫の髪から櫛を抜くと、髪の逆立ちがおさまった。槍で天井を突くと大きな磁石を抱えた忍者が落ちてきた。玄蕃は忍者を口封じで殺すが全てがわかっている弾正は玄蕃をも討ち果たし文屋家へ帰っていく。

見 処

北山桜は全五幕であったものが独立。三幕目が毛抜、四幕目が鳴神、五幕目は不動。姫のための巨大な毛抜が踊るのが大笑いしちゃいます。デフォルメするにもここまでかっていうかんじ。弾正が腰元たちや若者にもすぐ抱きつく女男両方okな好色漢だけど、賢く力もあるっていうヒーローなのが笑えるけれどカッコいい。毛抜きの立つところの5つの見得は一人舞台で見せ場。とてもカッコいい!

 

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