題 目
忍夜恋曲者 (将門)
作 者

宝田寿助

筋 書

五月雨の頃、 荒れた相馬の古御所は平将門が行為を潜称して栄華を極めた東内裏の廃墟に女がたたずんでいる。蛇の目傘をさし傾城の髪、前帯に黒塗りの高下駄をはいている。妖気が漂う様は異様であるものの崩れた美しさもまたよしである。滝夜叉なのであった。そこに源頼信の命で将門一門の残党狩りにやってきた光国が現れる。滝夜叉が光国に声をかけ、自分は京都島原の傾城如月でおまえを追ってきたという。光国は将門一門縁の女だと思いわざとうちとけたふりをする。滝夜叉は光国がする将門討死の場面で口惜しがり、光国は詰め寄るが滝夜叉は笑いごまかし廓噺にもっていく。滝夜叉が相馬錦の旗を落としその旗をみつけられないように踊りだす。光国もあわせて踊りだすが滝夜叉が古御所に住む将門の遺児滝夜叉姫であることを見抜き色仕掛けで光国を味方につけようとしていたのだった。捕吏が滝夜叉を取り囲むが妖術を使い消える。屋台崩しになって古御所の屋根に滝夜叉が相馬錦の旗をかざし、光国が刀をつきつける。

見 処

平将門の残党狩りに行った侍と遺児の姫のやりとりの中で哀愁を漂わせる所作や全てがわかった最後の見得までが美しい。

 

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