題 目
壇浦兜軍記 (阿古屋)
作 者

文耕堂、長谷川千四

筋 書

京都堀川御所(なぜだ?)に鎌倉幕府の裁判所に頼朝を仇と狙い姿を消した平家残党悪七兵衛景清の恋人の傾城阿古屋がひき立てられてきた。阿古屋は景清の子供を妊娠している。景清の本妻衣笠が立派に自害したと聞き、阿古屋も死を覚悟し堂々とした傾城姿である。阿古屋は兄の伊庭十蔵が景清の居所を教えようとしたときに耳をふさいで聞かなかった。もし知っていたら拷問に耐えかねて白状してしまうかもしれないと思ったからだった。取り調べ役人は京都守護のために六波羅に駐在する秩父庄司重忠で正義感にあふれ分別のある人物と評判だった。 しかし、補佐役の岩永左衛門は底意地の悪い人物。昨日までは岩永が詮議し拷問を繰り返していたが、今日からは重忠の担当で理をつくしやさしく説得する。敬服するが知らぬものは答えようがない阿古屋。 怖がっていたのでは苦界は勤められないので殺してくれと身を投げ出す。 仕方がない、岩魚が拷問にかけようと役人を呼ぶが重忠は琴、三味線、胡弓の3つの楽器をを順に弾くようにというもの。 まずは琴を弾かされ景清の行方は知らぬと訴え重忠は馴れ初めを伺う。次に三味線を弾く様にいわれ、阿古屋はで景清とはもう関係がないというが最後に会ったのはいつかと尋ねる。すると平家滅亡後のわずかな幸せな時を告げる。次に胡弓を弾かせじっと聞いていた後に無罪放免を言い渡す。いずれの演奏も音調乱れることなく誠意を感じられたからで、特に琴はよこしまな心で弾くと楽器の音色が狂うことを知っての詮議だったのだ。

見 処

「阿古屋琴責」で阿古屋が 琴、三味線、胡弓の3つの楽器を実際に舞台で実際に演奏するところが見どころ。最初は少女のような阿古屋がじょじょに一人の女として恍惚とした無幻の世界を表現している。

 

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